話題となった、あのはとバスツアーに行ってきました。そのツアーとは…
「講談師と行く怪談ツアー」
話題の「おばけ関係」をおさえておかなければ、と思い、初めて「はとバス」に乗ったのでした。では、どんな場所を巡ったのか、ご案内しましょう。
出発。
このツアーは大人気。金曜日にもかかわらずバスは2台も用意された。つまり、約100人もが参加したことになる。他に止まっていたバスを見たところ半分いないぐらいだったので、そうとう人気のツアーであることが分かる。
バスにはバスガイドさんの他に「講談師」が乗車。バスガイドさんは一切しゃべらない。なので、皇居近くを通ったりするときは「ここが桜田門ですね」などと講談師が説明するのだ。個人的にはそんなことよりもちゃんと怪談を聞きたかったが…。怪談3割、それ以外は怪談とは全く関係ない雑談でガッカリ。
平将門の首塚。
地下鉄大手町駅下車/三井物産ビルとなり
平将門は江戸で殺され、京都に首だけ持っていかれたとされている。その首は、自分の胴体を求めて江戸まで戻った…それがここ平将門の首塚である。
ここは上にも書いた通り、大手町駅のすぐ近く。周りにもカルガモで有名な三井物産ビルや向かいに読売新聞本社などすごい場所にあるのだが、ここだけビルが立っていない。
ここは江戸時代、速見家というところのお屋敷が立ち、首塚も管理されていた。そして、明治時代になり大蔵省が建てられたそうだ。関東大震災の後、大蔵省の仮庁舎を首塚の場所に立てようとしたところ工事関係者が死亡したらしい…。
戦後、GHQがやはりここにプールを作る工事をして、工事関係者が死亡したという。
ここは周囲の会社からも手厚く奉られており、さらに首塚に対して背中を向けて仕事をしない…らしい。
四谷、お岩稲荷。
四谷三丁目?慶応病院のちょっと先のセブンイレブンを入ってさらに奥
お岩さん…
この名前を聞いただけで「一枚、二枚…」とお皿を数えている姿を思い描いて背筋をゾッとさせてしまう人もいることでしょう。そのお岩さんの神社が四谷の、それもこんな住宅地の真ん中に立っているのです。
「青山しゅぜん」の家に奉公していたお岩さん、その旦那さまの気を引こうと、青山家に伝わる家宝(徳川家康から授かったお皿10枚組)のうちの1枚を井戸に投げ捨てた。それがバレて、井戸に投げ入れられてしまった…そして井戸の中から夜になると「一枚、二枚…」と声が聞こえてきて…というのが、東海道四谷怪談。
そしてその井戸は、このお岩さんを奉る「於岩神社」の斜向かいにある「陽運寺」にあり…
それはまるで「リング」の貞子が出てくるような…
ところがなんと、この話は全くのフィクション。というよりも事実が180度曲げられているお話なのです。お岩さんのモデルになったのは「田宮又佐衛門」の娘・お岩。働き者で親孝行のお岩さんは、信心深く、自分の家にあったお稲荷さまをとても大事にしていたそうです。
そのお岩さんの死後200年、歌舞伎の作家「鶴屋南北」が新しいジャンルの劇を作ろうとネタを探していたところ、「お岩」「稲荷」「近くの井戸」というキーワードだけがつながって、怪談を作ることを思い付いたのです。全くもって、お岩さんにとっては迷惑な話かもしれませんね。
そして現在も、お岩さんにとって迷惑な話があり、稲荷がある「於岩神社」と、井戸のある「陽運寺」が互いに「お岩さんはうちです」と言って争っているらしいこと。園長的には、モデルとなった「田宮さん」の末裔の方が管理されている「於岩神社」の方が元祖っぽい気がしますが…
鈴ケ森刑場跡。
第一京浜(国道15号)沿い。鈴ケ森
江戸時代の処刑場跡。この鈴ケ森という場所は、旧東海道の江戸への入口にあたる場所。江戸で悪さをするとこうなるんだぞ、という見せしめのために、処刑場をあえて江戸の入口に設けたらしい。
有名なところでは、「八百屋お七」が焼き討ちの刑になったところ。八百屋お七は『火事が起きて家が焼けてしまったときに、寺にお世話になったが、そこで若い男性と知り合い惚れてしまった。もう一度その人に会いたいがために、家に火をつけた』というお話。
谷中、全生庵。
谷中のどっか。
ここでは幽霊画が収集されていて、8月に虫干しを兼ねて一般公開されています。約30の絵が展示されてました。やはり「女性」「長い髪の毛」「目つき」「手」などに共通点があり、ここらへんに怖さの秘密がありそうです。
浅草花やしき
浅草駅から約8分ぐらいかな?
そしてラストに訪れたのが、浅草花やしき。お化けやしきなどに入って怪談ツアーはおしまいです。
朝10:30に東京駅出発で、昼食を含み、夕方5:30に東京駅に戻りました。
まあ、なかなかこんなにいわゆる「心霊スポット」をまわる経験はできないので面白かったですよ。来年もやるのかな…