お化け屋敷は「暗闇」を「進む」と「お化けが出てくる」場所です。
これをどうバランスをとるかによって恐怖の度合いが変わってきます。
文化祭や肝試しなどでお化け屋敷を作るときどうすれば楽しいお化け屋敷になるか、参考にしてみてください。
【なぜ怖いと思うのか】:「進む」がの恐怖
人が「怖い」と思う理由は先が見えないことです。
「通路としての先(道の先が見えない)」「予見としての先(この先に何が起きるか分からない)」の2つをうまく考えることが怖いという感覚に繋がります。しかも、自分で進まなければ先を見ることができないのであれば、恐怖との心の葛藤によってさらに怖さが増すのです。
ですから、基本は「通路の先が分からなくする」ことと「何が起きるか分からなくする」こと、がお化け屋敷のセオリーとなります。
・曲がり角を多くする
通路の先が分からず、何が起きるかも予想できなくなる
・道を狭くする
何かが起きても逃げられない感覚が生まれるため、安全に配慮できる範囲を保って狭い道にすると、恐怖を体験せざるを得ない確率が高まっていることを感じて、怖さが増します。
・不気味な物を置く
人形や銅像、箱などを配置します。何が起きるのかが分からないためこれが恐怖となります。
・これを繰り返す
恐怖体験とそれを克服した安心感の繰り返しによって、怖さが増幅されていくのです。
【お化け役の基礎】:お化け役になったら何をするか
そして、もちろんお化け役の人が脅かすということが基本中の基本になるでしょう。
・お化けの格好になる
コスチュームを着たり、お面をつけたり、顔にメイクを施して突然表れることで脅かします
・声を出す
「うらめしや~」だと長すぎて流れるような音なので怖くないでしょう。むしろ「ザリガニ」って大声で言うほうが濁点や強さがあって怖いかも(笑)。
突発的な音というのが恐怖を生むのです。
・表情を作る
お化けは怒っていたり、真顔だとは限りません。笑っているほうが怖い場合もあるのです。
【暗闇を生み出す】:真っ暗な空間の作り方
この方法については別に特集と組みました。暗闇をどう作るのがよいかご覧ください。 |
●お化け屋敷を作る:応用編
さて、今まで書いたことは「よくありそうなこと」です。
先が予想できてしまうと、恐怖は半減してしまうかもしれません。
そこで、「裏をかく」のが恐怖を生み出す方法となります。
たとえば、
・曲がり角を右に曲がるときに、注意を向けていない逆の左方向から脅かす
・いかにも不気味なものを通り過ぎて安心したところを脅かす
・動かなそうなものが動く
・歩いていたら前の人に追いついてしまった、と思いきや、振り返るとお化け
・ミッションを提示して、クリアーできなければ先に進みたくても進めないようにする
(物を見つけて持ち帰る、オリエンテーリングのように文字を集めてくる、何かを持って置いてくる、自分撮りの写真を撮って戻るなど。ミッションが難しすぎるとむしろ使命感が増して恐怖が減りますのでバランスが必要でしょう)
●注意点
さて、お化け屋敷や肝試しは「安全に恐怖体験ができる施設・イベント」ということです。
体験者も「お化け」もどちらも安全に楽しく怖がることができるようにしましょう。
なので、火を使った演出をしないなどは大前提ですが、まわりで火災が起きた場合でもすぐに明るくできて安全に逃げられるルートの確保することは必須でしょう。
また、階段や屋外の場合は崖などでは脅かさないというルールを最初から提示することでムダに危険な場所で慌てることがないように説明することも必要でしょう。特に屋外の場合は道路を使わない、横切らないようなルートの配慮も必要です。
そして、もちろんお化け役が体験者に直接手に触れるような企画はなし。ニセモノでもナイフやチェーンソーなどを持って歩き回るようなものは感心できません。
お化け屋敷だって、クリエイティブに楽しんでみましょう。 |
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この遊園地情報も参考に