メリーゴーランドの歴史
世界初のメリーゴーランドは?
■メリーゴーランドの起源メリーゴーランドの起源は、アラビアの戦争練習機
まず「カルーセル」という言葉は、スペイン語のcarosellaやイタリア語のgaroselloという言葉が語源で、それらの言葉は、ラテン語のCarosellaから来ています。 12世紀頃にトルコやアラビアで馬乗りの練習用に使われていた装置がその「カルーセル」で、馬上でも剣を使えるようになるためのものでした。つまり、戦争練習用の器具だったのです。 これをヨーロッパ十字軍が見つけました。中世ヨーロッパでは「馬上槍試合」が行われておりその練習用に使えると、帰国後カルーセルを改良して新たな練習装置が作られました。中央のポールから四方に延びた木に木製の馬が取りつけられていて、それを人間や馬などの力で回転させるという構造になっています。今の原型がここにあると言って良いでしょう。 |
■中世ヨーロッパメディチ家が豪華に変化
メリーゴーランドとメディチ家大きな変化を迎えるのが1605年、メディチ家によって作られフランス・パリで披露されたパーティーでの一幕。 その後装飾された山車が追加されたりして豪華さが増していき、1662年には「The Place du Carrousel in Paris」が作られ、ルイ14世なども楽しまれたそうです。メリーゴーランドとイギリス
|
■1800年代~蒸気機関で動力が変わる
アメリカに伝わり最初に遊園地に設置されたのは1876年、ニューヨークのコニーアイランドに作られたといわれています。
といっても、遊園地業界では木馬が上下に運動しないものを「メリーゴーランド」、 木馬が上下に運動するものを「カルーセル」と呼び分けているようなので、さきほどの説とは真逆になってしまい、本当のところは不明です。 ちなみに、「メリー」はメリーさんではなく、Merryは「メリークリスマス」のメリーと同じで、楽しい!な意味なんです。 |





メリーゴーランド、もともとは「カルーセル」と呼ばれていますが、遊びとは程遠いところに起源があるのです。。
その後も軍事用ではなく16世紀半ばからは「綺麗に馬に乗る」を目的としてこの装置が使われ、馬のバレエなどの演目の練習用で使われ、また18世紀頃までリングチルトというスポーツ(馬に乗りながら小さなリングにやりを通す)の練習にも使われたと言います。
ちなみにこちらは1783年にイギリスのW.ハンフリーによって描かれた風刺画。
回転させる動力が人や馬から「蒸気機関」に変わったのが1861年、イギリス・ランチェスター州にあるボルトンの新年のお祭りのときにThomas Hurstが作りました。床面に動物がいて回転すると上下する仕掛けもつけられてました。
1900年代前半のメリーゴーランドさて、メリーゴーランドとずっと書いてきていますが、英語で書くと「Merry go round」なので、「メリーゴーラウンド」と表記するのが正確です。ラウンドと言う言葉は、イギリスのC.Jスプナーという人が「ラウンドアバウト」という名前をつけたカルーセルを開発したのがきっかけと思われます。このラウンドアバウトは初めて馬を上下させる技術が導入されたものです。






























